日銀短観とは

「全国企業短期経済観測調査(通称:日銀短観または短観)」は、日本銀行が四半期ごとに公表する統計調査で、国内外の市場関係者から高い注目を集めています。この調査は、日本の経済状態を把握し、株価や為替レートなどに大きな影響を与える重要な指標であり、海外では"Tankan"としても知られています。また、内閣府の月例経済報告と組み合わせて、経済の現況や動向を評価するだけでなく、中期的な構造把握にも役立つ重要な経済統計の一つです。

  • 調査日:3・6・9・12各月の下旬
  • 公表:4・7・10各月の初旬、12月の中旬

非製造業主導による改善

大企業の非製造業DIは、市場予想を上回るプラス27となり、前回の23を超え、これで6期連続の改善を遂げ、なんと1991年11月の調査以来の高水準を達成しました。同様に、大企業製造業の業況判断指数(DI)も前回の6月調査(プラス5)や市場予想(プラス6)を上回り、プラス9となりました。この結果、大企業部門の景況感は非常に好調で、市場にとって魅力的な展望を示しています。

幅広い企業で人手不足

宿泊・飲食の人手不足が深刻

日本経済の最大の課題の一つ、人手不足については、その重要性は議論の余地がありません。これに関して話すと、物価高とは一見無関係のように思えるかもしれませんが、実際には密接に結びついています。なぜなら、人手不足は賃金上昇を促し、それがモノやサービスの価格を上昇させる要因となるため、物価高にも関連しているからです。

最新の日銀短観で示された雇用人員判断DI(人員「過剰」から「不足」を差し引いた指数)を見ると、全企業規模・全産業ベースでは前回調査のマイナス31から今回のマイナス32へと1ポイント悪化し、さらに先行きもマイナス34へと悪化が見込まれています。この情報は、人手不足が今後も経済に大きな影響を与え、物価高に関わる問題が続く可能性を示唆しています。

特に注目すべきは、インバウンド(訪日外国人観光客)需要の受け皿であり、外貨獲得ルートとしての役割を果たす宿泊・飲食サービス業界です。この分野では、深刻な人手不足が顕著になっています。

宿泊・飲食サービスの雇用人員判断DIは、前回のマイナス63からさらにマイナス67へと4ポイント悪化し、将来に関してもマイナス70という数値を示しています。この数字は、人手不足の深刻度を表すもので、全企業規模・全産業ベースと比較すると、まるで倍の印象を受けます。この状況は、外国からの観光客にとって魅力的なサービスを提供する業界にとって、大きな挑戦を示唆しています。

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